給与・賞与の支給方法や条件というものは決して独立して決まるものではなく、就業規則（給与規則）などにより定められた支給ルールをもとに行われます。
　今回の質問の場合でポイントになるのはこの規程の内容です。
「毎年、賞与として夏7月と冬12月の2回　それぞれ給与の○か月分を支給する」
となっている場合は、会社の理由によりボーナスの減額が行われることについての記載がなく、支給するボーナスの金額は明記されているため支給する必要が生じます。

その一方で
「会社の業績が悪い場合には支給しないことがある」
「会社の業績、および本人の成績などを総合的に考慮して支給する」
などの記載が就業規則になされている場合には会社の業績次第ということになるため、業績に応じて、ボーナスの減額・不支給が可能となります。

ただし、人事労務管理の面から考えるとボーナスのカットや不支給は社員のモチベーションを大きく低下させる恐れがあります。そのため「色々と手は尽くしたのだがやむを得ず」ということが社員にわかるように充分な説明が必要となります。
　特に会社の業績が悪い中でも成績を残している優秀な社員に対してはやる気を失ったり、人材の流出につながらないようなフォローが大切となります。