2014.05.13
- 改正パートタイム労働法とキャリアアップ助成金 その3
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改正パートタイム労働法とキャリアアップ助成金 その3
キャリアアップ助成金の注意点
有期雇用従業員(契約期間の定めがある契約社員・パート・アルバイト・派遣社員)を正社員にすると1名50万円 1社15名まで 計750万円がもらえるキャリアアップ助成金 正社員転換コースでのよくある注意点を説明していきたいと思います。
1、 試用期間3か月を契約社員にして、その後、正社員にすればもらえますか?
→もらえません!あくまで有期雇用で「6か月以上」働いている人を正社員にすることが前提です。3か月や優秀だから早めに正社員にしてあげよう、とすると助成金の対象外となります。
2、有期雇用から正社員に変更した場合は雇用契約書とかで証明すればいいのでしょうか?
→「雇用契約書」「労働条件通知」などの個別の対応ではなく、会社の制度として定める必要があります。
そのため「就業規則」に契約社員やパートから正社員に登用することを制度として規程することになります。
さらに注意点ですが、就業規則に定めるということはそれが会社公式ルールとなり今後は全社員に適用されていきます。パート社員は6か月勤務したら全員を正社員に登用する、などと安易に定めてしまうと大変なことになりますので就業規則の変更は充分に検討する必要があります。
3、「キャリアアップ計画書」を出していませんが、後日提出すれば大丈夫でしょうか?
→ダメです!必ず「キャリアアップ計画書」を先に提出することが条件となります。
●「キャリアアップ計画書」の提出
●「正社員登用のルール」を盛り込んだ就業規則に変更し、労働基準監督署へ提出
●該当従業員を正社員へ転換
の流れが必ず必要となります。
4、助成金は正社員に転換したらすぐにもらえますか?
→正社員に転換したあと6か月経過後に申請が可能となり、会社指定口座に支給されるまで2か月前後かかります。
そのため一番長いパターンですと
① 有期雇用6か月
② 正社員6か月
③ 申請後2か月
の期間が必要となります。もちろん既に有期雇用契約で働いている従業員を正社員に登用する場合は①の期間がその分短縮されます。
上記の4点はよく勘違いしてしまう箇所になります。ご注意ください。
以上のように支給まで1年かかってしまう場合もあるキャリアアップ助成金です。
これだけの時間をかけて50万円か、と考えてしまうかもしれませんが、助成金の全額が事業所の雑収入として計上可能ですのでその分、利益が増えることになります。
損益計算書でまるまる50万円分の利益をだすためには何個商品を売らないといけないのか、何人にサービスを提供しないといけないのか。
支給が1年後だとしてもまるまる利益として計上でき返済不用の助成金。
この点だけを考えてみても大変お得な助成金と言えるでしょう。
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