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パートの遅刻に対して1回三千円の罰金とすることは可能でしょうか?

遅刻や欠勤など労働契約の不履行に対して、あらかじめ罰金額を定めることは労働基準法違反となりますので注意が必要です

Q、パートの遅刻に対して1回三千円の罰金とすることは可能でしょうか?

A、遅刻や欠勤など労働契約の不履行に対して、あらかじめ罰金額を定めることは労働基準法違反となりますので注意が必要です

労働基準法では、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない、という規定があり、罰金や損害賠償をあらかじめ予定するようなものは認められません。
例えば「1回遅刻したら三千円」「レジ違算はパート全員で全額補てんすること」などのルールは認められないことになります。

事業を行っている以上、またそれに従事する従業員が人間である以上、100%完璧ということはありません。
遅刻はもちろんのこと、飲食店の従業員が注文を取り間違えてしまう、スーパーのレジでつり銭を間違えてしまう、その他商品発注のミス等、日常の業務の中で間違いが起こってしまうことは、どんなに注意していても避けられません。
会社は、そうしたミスによる損害を考慮したうえで事業を進めるものです。また、間違いが起こらないように従業員を教育することも会社の責任です。

 もちろん、従業員側に居眠りや飲酒などの重大な過失があるような場合には、損害賠償ということが発生することもありますが、その場合でも全額ということではなく、損害の一部の負担をするということが限度かと思います。

 では実際に遅刻したものへのペナルティーを科すことはできないのでしょうか?
給料は労働の対価として支払われるものです。そのため遅刻・早退・欠勤などの労働の提供がない場合には、その時間分(不就労の時間)の賃金をカットすることができます。
働いてない時間の給料はカットできることになります。
ただしそれだけではペナルティーとは言えません。不就労の時間に相当する給料以上に減額、あるいは労務の提供があるにもかかわらず罰として給料を減額する場合は、就業規則に定める懲戒処分としての「減給の制裁」を与えることになります。
「減給の制裁」とは、職場ルールに違反した従業員に対する制裁として、賃金の中から一定額を差し引くことをいいます。
減給の制裁は上限が定められており、1回のペナルティーの額が平均賃金の1日分の半額を超えてはならず、ペナルティーの総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならないとされています。

また遅刻部分の給与計算で5分の遅刻に対して15分の給料カットなども「賃金未払い」として違法となりますので注意が必要です。

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