2014.06.10
- No17【第14条 本採用拒否】を作ろう。就業規則作成
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No17【第14条 本採用拒否】を作ろう。就業規則作成
前回は「試用期間」の条文を作成しましたが、今回はその流れで試用期間後の【本採用拒否】に関しての条文を考えてみたいと思います。
まず、試用期間は、従業員の適格性を判断するための期間であり、いわゆる正社員の場合より広い範囲で解雇の自由が存在します。もちろん無制限には認められず、合理的理由があり社会通念上相当な場合に限られます。勤務態度や作業能力等が明らかに劣るのであれば問題なく解雇できます。
とは言っても、ポイントは「解雇」である点です。よくあるように試用期間3か月と言ってもそこで雇用契約期間が一旦終わるわけではありません。法的には入社の時点から正式な社員となっています。あくまで
○試用期間後の本採用拒否は「解雇」であり、
○通常の場合より「解雇」がしやすい、
ということは覚えておいてください。
そのため、勤務態度が悪かったとしても、入社以来一度も注意も指導もせず、試用期間満了のときにいきなり本採用拒否などは裁判になった場合は危険です。
例えば、言ったことが理解できず仕事の覚えが悪い、という理由で本採用拒否は可能です。ただし、仕事の覚えが悪いのであれば繰り返し注意・指導(できれば書面で)し、それでも改まらない場合に本採用拒否を行うという流れが大切になります。
(本採用拒否)
第14条 試用期間中の従業員が次の各号のいずれかに該当し、従業員として不適格であると認めるときは、会社は、採用を取り消し、本採用を行わない。
(1) 遅刻・早退及び欠勤が多い、又は休みがちである等、出勤状況が悪いとき。
(2) 上司の指示に従わない、同僚との協調性がない、仕事に対する意欲が欠如している、又は勤務態度が悪いとき。
(3) 必要な教育は施したが会社が求める能力に足りず、かつ、改善の見込みも薄い等、能力が不足すると認められるとき。
(4) 暴力団員や暴力団関係者と関わりがあることが判明したとき。
(5) 採用選考時又は採用決定時の提出書類に偽りの記載をし、又は面接時において事実と異なる経歴等を告知していたことが判明し、会社との信頼関係を維持することが困難になったとき。
(6) 必要書類を提出しないとき。
(7) 健康状態(精神の状態を含む。)が悪いとき。
(8) 会社の従業員としてふさわしくないと認められるとき。
(9) その他前各号に準ずる事由又は解雇事由に該当するとき。
2 採用の取消しは、試用期間満了前であっても行うことができる。この場合において、これが解雇に該当し、採用の日から14日を経過していたときは、【第○○条 解雇予告】の規定を適用する。
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