2015.07.15
- No79【第80条 賃金の控除】を作ろう。就業規則作成
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No79【第80条 賃金の控除】を作ろう。就業規則作成
賃金は、「賃金の全額払いの原則」により、一部を控除して支払うことができません。
しかし、法令に別段の定めがある場合や労使協定によって定められている場合には、賃金の一部を控除して支払うことができます。
ここでいう法令とは、給与所得に対して所得税などの源泉徴収を認める所得税法や保険料の控除を認める健康保険法、厚生年金保険法、労働保険徴収法などがあります。
次の「労使協定で定められている場合」というと代表的なものに「組合費」「旅行積立金」「共済会費」「財形貯蓄」などがあります。
この場合は控除の対象となる具体的な項目及びその額、各項目別に定める控除日(賃金支払日)、控除する賃金の合計額の給与額に占める割合等の具体的な定めがあることが望ましいでしょう。ただし、この協定は、いわゆる36協定(時間外労働に関わる協定)とは異なり、労働基準監督署に届け出る必要はありません
その他の注意点としましては、労働基準法第17条「使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない」があります。
この定めは、借金の相殺を認めることにより、戦前の社会を描いた映画に出てくるような、労働者の経済的困窮につけ込む強度の人身拘束を伴うような労働契約締結防止を目的としています。
したがって、本人にとっての利便性もあり、単なる給料の前払いであるような、明らかにそれに該当しない前借金の場合には、この場合の債権にはあてはまらないと考えられます。
(賃金の控除)
第80条 次に掲げるものは、賃金から控除する。
(1) 源泉所得税
(2) 住民税
(3) 健康保険料(介護保険料を含む。)及び厚生年金保険料の被保険者負担分
(4) 雇用保険料の被保険者負担分
(5) 労使協定により賃金から控除することとしたもの
2 賃金に過払いが発生したときは、翌月の賃金から当該過払い分を控除することができ
る。
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